カルテスエッセン(コールドミール)って何?実際どうやればいいの?
と疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。

私もまさにそんな一人で、「なんか楽そう!やってみたい!」と思い、試行錯誤しながら実践してみて3ヶ月。
料理が劇的に楽になって感動しています!
カステルエッセンは本当に、料理や家事で疲弊している人にやってみてもらいたい食事スタイル。
私は本気で救世主だと思っています。
この記事では、日本の一般家庭でカルテスエッセンを実践してみてわかった
- カルテスエッセン(コールドミール)を実践する際のポイント
- カルテスエッセン(コールドミール)の魅力
- カルテスエッセン(コールドミール)の微妙な点
について解説しています。
ぜひ、参考にしてみてください!
カルテスエッセン(コールドミール)って何?
カルテスエッセン(Kaltes Essen)は、ドイツ語で「冷たい食事」を意味する言葉。



言葉どおり、火を使ったりなどの調理をせず、パン・ハム・チーズなどの冷たいものだけで済ませる食事のスタイルを指します。
ドイツではごく典型的な食事スタイルで、夕飯は基本的にカルテスエッセンという家庭も珍しくないのだとか。



日本の晩ご飯といえば、あたたかいご飯に汁物、これまた焼きたての魚などのおかず。
夕飯に並ぶのが冷たいものばかりというのは、私たち日本人からするとだいぶ違和感がありますよね。
聞くとドイツでは、夕飯はカルテスエッセン(コールドミール)で軽くすませる代わりに、昼食はわりと豪勢にたっぷり食べる人が少なくないよう。
考えてみれば、夕飯というのは一日の終わりに食べるもの。
もうさほどエネルギーを使わないのだから、べつにたっぷりご飯を食べてカロリーを摂取する必要はないわけです。



また、ドイツは日本と同じく夫婦共働きの多い国。
日中ずっと働いて帰ってきたのだから、夜の食事の準備はごく簡単にして疲れすぎないようにする、というのも合理的な話です。
考えれば考えるほど、カルテスエッセンは理にかなっている…
ということで、実際に我が家でカルテスエッセンを取り入れてみました。
実際に3カ月試してみた!カルテスエッセン(コールドミール)を実践するポイント
カルテスエッセンをやってみるといっても、いきなり毎日夕食をパン・ハム・チーズにするというわけにはいきません。



ということで、まずは週1でコールドミールを取り入れることにしました。
3ヶ月ほど実践してみて、大事なポイントがひとつわかりました。
それは…
なるべくおしゃれな感じになるようにする
ことです!!
パン・ハム・チーズは身近な食材ですが、そのへんのスーパーで適当に買ってきてしまうと、「ザ・日本の朝ごはん!」という感じになってしまうのです。
なるべく海外っぽいおしゃれな食材を選んで、なんかおしゃれな感じのお皿に盛り付けることで、手抜き夕食ではなく
まあ、素敵なディナー
という感じが高まるので、この食事スタイルが楽しくなります。
以下、具体的なポイントをお伝えしますね。
パンはハード系がおすすめ
まず、パンはハード系を選ぶことをおすすめします。
手に入りやすいのはバゲットなどのフランスパン。
またはライ麦パンなどのみっしりしたドイツパンや、カンパーニュなんかもいいですね。
ちなみに、柔らかいパンは個人的にはあまりおすすめしません。
ソフトなパンはどうしても朝ごはん感が出てしまって、夜に食べるものとしては違和感が強くなります。



またできれば、なるべく美味しいパンを選ぶこと。
我が家は、カルテスエッセンを取り入れたことをきっかけに、いろんなお店のバゲットやライ麦パンを買うようになりました。
- 「この店のバゲットは皮がしっかりしてるね~」
- 「こっちは小麦の香りが強い!」
など、食べ比べをすることで、同じパンでもいろんな味わいがあることがわかりました。



パンが美味しいとカルテスエッセンが断然豊かな体験になります。
ぜひ美味しいパンを探してみてくださいね。
近くにハード系のパンを売っているお店がない…という場合は、rebakeなどのパンのお取り寄せサイトを利用するのもおすすめ。
まとめて買って冷凍しておけば、好きな時にカルテスエッセンを楽しむことができます。
ロスパンをお得にお取り寄せ!rebakeで廃棄パンを購入してみたも参考にしてみてください。
ハム・チーズはできる範囲でこだわる
カルテスエッセンはパンに加えて、ハム・チーズなどを並べます。
ハム、チーズもお財布の許す範囲でこだわりたいところ。
スーパーに売っている3連パックのハムだと、これまた残念なことに朝食感が強くなって「夕飯としてはなんか微妙…」ということになります。
しかし、輸入もののハムやチーズはなかなかスーパーには売ってないですよね。
比較的リーズナブルなお値段でおしゃれっぽい生ハムやサラミ、チーズが手に入ります。
よく使っているのが、成城石井の
こちらの
ちょっとこういう洒落たハムやチーズを揃えると、気分も上がるのでおすすめ。
また、手軽なところでは、コンビニで買うのもいいですよ。
ローソンやファミリーマートなど、コンビニ各社で生ハムやパストラミビーフが売ってます。
値段もお手ごろなので、数種類買って食べ比べするのも楽しいですね。
ハム・チーズだけじゃない!カルテスエッセン(コールドミール)のおすすめメニュー
カルテスエッセンは必ずしもハムやチーズがないといけない!というわけではありません。
火を使う必要のない、パンに合う付け合わせであれば何でも大丈夫。
我が家でハム・チーズ以外によく取り入れているのは
- スモークサーモン
- 牡蠣のオイル漬け
- レバーペースト
などです。
こちらはカルディで買えるレバーペーストと牡蠣のオイル漬け。
どちらも濃厚でこってりした味付けで、バゲットによく合います。
成城石井 スモークサーモンはお値段ちょっとお高めですが、脂が乗っていておいしい!
バゲットにクリームチーズを塗ってスモークサーモンをのせて食べると、至福の味。
牡蠣のオイル漬け、レバーペーストなども食卓に出して、めいめい好きなようにつまむスタイルなので気楽。
サラダやピクルスなどの付け合わせもおすすめです。
野菜はなくてもいい
カステルエッセンでは、野菜を添えてもいいけどなくても全然問題ありません。



とはいえ、箸休めとして生野菜やピクルスを添えてもいいかもしれませんね。
ドイツにちなんで、”ドイツのお漬けもん”であるザワークラウトを添えるのもおすすめ。
野菜を添えるのが面倒だったら全然省略してしまいましょう。
いいお皿を使うとおしゃれ感が高まる
カルテスエッセンを取り入れる際、一番問題になるのが精神的なハードルの高さです。
我が家もいままで「ごはん・おかず」の暖かい夕食スタイルが普通だったので、「パン・ハム・チーズ」の冷たい食事を「夕食」とするのはけっこう抵抗がありました。
なので、少しでもテンションを上げることが重要です。



いいお皿を使うことで、カルテスエッセンが「ただ買ってきて並べただけ」ではなく「なんか素敵な感じ」の夕食になります。
いいお皿といっても、べつに高級なお皿である必要は全然ありません。
自分が気に入っていて、目にするとバイブスが上がる!というお皿を使うと、俄然楽しくなりますよ。
カルテスエッセン(コールドミール)の魅力
カルテスエッセンの魅力をまとめますね。
カルテスエッセンを取り入れてよかった点は
- 5分でできる
- 料理ができない人でも作れる
- シンプルなメニューなので胃に負担がかからない
の3点です。
5分でできる
何と言ってもカルテスエッセンの一番のポイントが、
5分で食事の支度ができる
ということです。
何しろ「調理」と呼べるような工程は一切なし。
包丁で切ってお皿に並べるだけで夕食が完成するので、こんなに楽なこともあありません。



一般的な和食の場合、食事の支度をするには
- ご飯を炊く
- 味噌汁を作る
- 焼き魚を焼く
- 青菜をゆでる
と、家電とコンロをフル稼働させることになります。
和食を料理することに比べると、カルテスエッセンの楽さは本当に驚異的です。
料理ができない人でも作れる
カルテスエッセンの2つめの魅力は
料理ができない人でも作れる
という点です。
料理というのは決して簡単なことではありません。
ご飯ひとつ炊くにも、米の研ぎ方や水加減を知らないとできませんよね。
ましてや
- 味噌汁を作る
- 焼き魚を焼く
- 青菜をゆでる
といった複数の工程をこなすには、実はかなりの知識と経験値が必要です。


和食は大変
「家族の中で自分だけが料理をしている現状が不満だけど、家族に料理を教えるのも大変…」という方も多いのではないでしょうか。
その点、カルテスエッセンは
誰にでもできる
という点が素晴らしいです。
何しろ切って出すだけなので、子供でもできる。
パートナーが料理ができない場合でも、
「パンとハムとチーズ買ってきて出しといて~」
と言えば、大人だったら問題なく出来ますよね。
あらかじめパンや生ハム、チーズ類が冷凍庫・冷蔵庫にあったら、それを解凍してお皿に出してきてもらうだけでいいんです。
カルテスエッセンという夕食スタイルもありということにしておくことで、いざというときに指示だけすれば家族も食事の用意をできるようになります。



シンプルなメニューなので胃に負担がかからない
カルテスエッセンは
- パン
- ハム
- チーズ
- その他
のシンプルなメニューなので、胃に負担がかかりません。
私も実践してみて気づいたのですが、冷たい食事ばかりだと、あまりたくさん食べようという気にならないのです。
「まあ軽めでいいや」という感じになり、量も控えめになります。
そうすると、
胃が重くならず何だか体も軽い
のです。
続けていけば、ダイエットにもつながりそう。
考えてみると、(日中なら)ともかく1日の終わりにたくさんカロリーを摂取する必要はあまりないように思います。
カルテスエッセンは体に負担をかけない食事だなと感じています。
カルテスエッセン(コールドミール)の微妙な点
次に、カルテスエッセンの微妙な点についてまとめてみます。
並べると
- 心理的なハードルが高い
- 高くつく
といった点になります。
以下、簡単に解説しますね。
心理的なハードルが高い
いままで「ごはん・おかず」の暖かい夕食が普通だったので、パンが主食の冷たい食事というスタイルを取り入れるのは
かなり心理的なハードルが高かった
ですね。



自分はよくても、家族が抵抗感を示すという場合もあると思います。
最初のうちは「たまにはこういうのもありじゃん!」と思ってもらえるように、
- なるべく美味しい食材を用意する
- お皿やセッティングに凝る
などの工夫も必要かもしれません。
我が家では夫にコールドミールを受け入れてもらうため、事前に
- 「ドイツの晩ご飯は冷たい食事が普通なんだって~」
- 「たまにはこういう軽めの晩ご飯もいいかもね~」
- 「体にやさしくてダイエットにもなるらしいよ~」
などの情報を徐々に吹き込んでいってから、実践していきました。
でも、実はカルテスエッセンに一番抵抗を感じるのは、料理を作る人自身かもしれません。



- 「パンとハムとチーズだけなんて、手抜きすぎでは…」
- 「晩ご飯をこんな簡単にすますなんて、母親失格では…」
という気持ちこそが、「調理しない、冷たい食事」の実践をためらわせているのではないでしょうか。
全然、手抜きなんてことはないですからね!
そもそも世界的に見ても、日本の家庭料理のハードルは高すぎるのです。
日本の家庭料理が大変すぎるというお話については、以下の記事も参考にしてみてください。
土井善晴×コウケンテツ|「簡単」「ラク」でいい。みんなで楽しい食卓のつくり方
カルテスエッセンを実践するとき、罪悪感のようなものが生まれたら「世界では普通!世界では普通!」と唱えるようにしてください。
高くつく
日本で美味しいパン、ハム、チーズを買おうとすると、
かなり高くつく
場合があります。
パンはさほどでもありませんが、美味しいハムやチーズ類はやはり高いです。
そもそも、スーパーでは輸入もののハム・チーズ類はあまり見かけなかったりしますね。
カルディや
カルテスエッセンは本当に簡単で楽ですけど、残念ながらお値段はそれなりにかかるのが実情です。
まとめ:カルテスエッセン(コールドミール)を取り入れて家事の負担を減らそう
カルテスエッセンことコールドミールを取り入れるには勇気がいりましたが、実際に導入すると本当にラクで快適です。
ただ、私も家族も暖かいごはん・おかずの夕食が大好きなので、我が家でカルテスエッセンをするのは週1~2回程度。
それでも、料理の負担が格段に減ることは間違いありません。
デメリットはやはり、
おいしいハム・チーズのお値段は高い
ことでしょうか…。



とはいえ、カステルエッセン(コールドミール)は家庭で料理を作る人にとっては救世主のような食事スタイルです。
全力でおすすめしますので、ぜひ試してみてください!
カルテスエッセン以外にも「楽なご飯メニューって何かないかしら?」とお探しの場合は【手抜きに見えない】夕飯を作りたくないときの簡単晩ごはんアイデアを参考にしてみてくださいね。